PMS・更年期障害

MS(月経前症候群)、更年期障害

心療内科では、月経前症候群(PMS)や更年期障害につき、相談されることは本当に多いです。

PMSの精神症状としては、生理前にイライラして仕方ない、つい周りに当たってしまう(夫婦ケンカになる、大事な友達との間に亀裂が生じる)、ゆううつになる、周囲にやつあたりしてしまう、不眠、過眠などがあります。

また、PMSの身体的症状としては、体のむくみ(体重増加)、のぼせ、だるさ、乳房の張り、肌荒れ、頭痛、下腹部の張りなどがあります。

これらの症状がひどくて、特に精神症状がひどくて、生理前には憂うつや不安で何もできなくなるほどの症状が出る場合は、月経前不快気分障害(PMDD)との診断になります。

PMSにしても、PMDDにしても、40代~60代に起きやすい更年期障害との鑑別が難しい場合があります。

PMSやPMDD、更年期障害は、女性ホルモンの自然な作用から生じる症状ですが、個々人によって症状の程度は様々です。
同じく、「イライラする」と言っても、人によって行動の仕方は様々です。家族や友人に当たることもあれば、引きこもることもありますし、走り回ること、買い物をし過ぎることもあります。

また、そのような気分の変化や体の変調がある方が、全ての症状をPMSや更年期障害と見なし、うつ病や躁うつ病(双極性障害)、不安障害(パニック障害、全般性不安障害)が見逃されている場合があります(「女性外来」などで婦人科医が診察する場合に何でもPMSや更年期障害と診断されることがあります)。
夫婦関係、家族関係、職場の人間関係など、心の悩みがあるけれども、それを全て単純に女性ホルモンの問題と見なされていることもあります。

そういう意味で、PMSや更年期障害は、心と体の両方にまたがる問題であり、心療内科的な症状と言えます。

PMSやPMDD、更年期障害の治療では、女性ホルモン(エストロゲン)の補充療法(HRT)、漢方治療、向精神薬(抗うつ薬、気分安定薬)による治療、カウンセリングなどがあります。
個々人によって症状が違うので当然治療法は違いますし、複数の治療法を併用することもあります。